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2008年11月24日

初生衣神社

今日は、何の予定もなく、意志もなく、
喫茶店に朝寄って読書をしていたら、本の中で、あわてん坊は、ゆっくり動き、ゆっくり本を読み、ゆっくり食べなさい、と書いてあった、、、はーい!
それから、ぶらぶらしていたら、、、初生衣神社!って頭に浮かんできたので、
初生衣神社(うぶぎぬじんじゃ)(浜松市北区三ヶ日町)に行って来ました。(町内の地元の神社です)

着くとおばあちゃんが落ち葉のお掃除をされており、近所の方が奉仕でされてるのかなあ、と思いつつも気になりつつも、境内を参詣しました。
ご祭神は、天棚機姫命(あめのたなばたひめのみこと)で、昔から伊勢神宮の神衣調達の神事を斎行する神社で、伊勢神宮に由縁深き神社であり、遠州織物発祥の聖地として崇められています。
この地に移って来た神服部家が代々伝えて今日に至っています。

昔ながらの織殿(おりどの)が残っています。

そして、一通りお参りしたあと、帰ろうとおばあちゃんに挨拶したら、みていくかね、と言われ、新しい織殿(織姫の館)にあげていただきました。神社の方(神服部家の方)だったのですね。それで眼差しが気になった理由がわかりました。

小屋には、織殿の中に祀られている古来の織機を、伊勢神宮の織機に携わっている京都の職人さんが復元したものがあります。明治の時勢に織物の献上が伊勢神宮さんが自らするのでということで途絶えてしまったものの、近年、昔ながらの織物が伊勢神宮でも難しくなってきたらしく、当社の機織りの復活が望まれいます。
本殿は数十年前に伊勢神宮さんのご好意で外宮の一部で再建されました。当初倭姫命(やまとひめのみこと)の社を移築したらということでしたが大きすぎて無理ということでした。現在でも伊勢神宮のバックアップがあるそうですが、地元では意外に認知度が低いのが残念なことです。
明治に一度織りが止まっているので復活した織機での織り方が不明で現在研究者によって研究中であります。
國學院大学の先生も調査に来られ感動されたそうです。
現在は研究で解明されて一般公開を目指しながらも、江戸時代の織り機で頂いた布で織物を作っておられます。

神事の機織りは女性のみがするもので、境内に注連縄をはって誰も入れないようにして、尚かつ、織殿は窓もなく完全密閉、、明かり取りの穴がわずかにあるだけだそうです。機織り神事を覗くと目がつぶれるとか耳が聞こえなくなるとか云われ誰も近寄らなかったそうです。
源頼政の鵺退治との関わりや頼政からの五町八反を寄進された話もお聞きしました(1155年(久寿2年))。その頃からこの地での織りの歴史が始まったのでしょうかね。そのたくさんの領地も近年、諸事情で減ってしまったらしいです。

おばあちゃん(先代の神主の奥さん)から一時間に渡りお話をお聞きして、機織り(平安から江戸の型)の実践まで見せていただき感動の一時間半でした。先代の神主さんも途中からお話に参加していただきました。
私の知識が足りなくて、うまく聴きこなせなかったですが、
ありがとうございました。

春の御衣祭り(おんぞ)には今度行ってみたいです。

織殿                        
初生衣神社

本殿
初生衣神社

古代の機織り機を復元したもの
初生衣神社


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